• 人件費抑えた「無人ホテル」増加 民泊と合わせ訪日客対策

    2019年10月3日

    カテゴリー:民泊市場 タグ:, , ,

    フロントなし、常駐スタッフなしの「無人ホテル」が、じわじわと数を増やしている。無人ホテルは、複数のホテルのフロント業務を一か所にまとめるなどして、人件費を抑えた格安の宿泊所を提供することが可能な新しいスタイルのホテルだ。この無人ホテルは価格の安さから、訪日外国人客の取り込みを狙うことができるとして、近年注目されている。

     

    福岡市の歓楽街、中州にある商業ビルの一角に、無人ホテルのフロントがある。チェックインした客は同じ建物に泊まることもできるが、一部は別のビルの部屋に泊まることになる。フロントでは鍵のかわりのパスワードを受け取り、荷物はスタッフが部屋まで届けてくれるというものだ。

     

    この無人ホテルを手掛けるのは、福岡市のホスティだ。中州と天神の2か所に共通フロントを置いており、客は周辺12か所に点在する系列ホテルの部屋を割り当てられる。無人ということでセキュリティ面が心配だが、入り口には監視用のカメラで客以外が入らないよう警戒しているほか、部屋のタブレット端末でスタッフへの問い合わせからチェックアウトまで可能となっている。

     

    無人ホテルは常駐スタッフを必要としないため、小規模でも「ホテル」として開業できる。一人当たりの客単価は高くても5千円と安く、不動産価格の高騰や人手不足により難航するホテル開発の課題を解消できる可能性もある。

     

    増える訪日客に対して追いつかない宿泊施設の整備を行うため、昨年6月に改正業法が施行された。違法な民泊の取り締まり強化と併用して、フロント設置が義務付けられていたホテル・旅館でも、ビデオカメラでの本人確認やトラブル時にスタッフが駆け付けられる体制を整えることを条件に、フロントなしでの無人運営が可能となった。

     

    参照:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190603-00000024-asahi-bus_all