観光庁は8月21日の会見で、2019年7月のインバウンド客数が299万1200人を記録し、単月では過去最高であることを発表した。このうち19.5%にあたる105万500人が中国からのインバウンドで占められており、こちらも単月で100万人超えは初となる。
中国からのインバウンド増加の大きな要因としては、航空インフラの充実・ビザの緩和措置・FIT(個人旅行)の流行が主として考えられる。
日本と中国を結ぶ航空ラインはここ数年増加傾向にあり、またLCC(格安航空)も普及してきたため海外への渡航のハードルが下がりつつある。中国国内から気軽に日本にアクセスできるようになったため、日本をはじめとした海外へ足を運ぶ人が増えた次第だ。
また中国は日本に対してビザの規制緩和を徐々に進めていることも、インバウンドが増えた一因と考えられる。さらに外務省は2020年4月からビザの申請をオンラインで受け付けることも発表しており、電子ビザの導入も進むようだ。
現在のインバウンド市場は、欧米と中国は好調、中国以外のアジアからは低迷している。相対的に中国市場の影響が強まったと見ていいだろう。