去る9月10日、福岡県福岡市に本社を構える「株式会社三好不動産(以下、同社)」および関連会社の「ミヨシアセットマネジメント」が、Airbnbと業務提携を行うことを発表した。これまで、福岡市の不動産管理を主業としてきた同社であるが、今回企業で管理する物件を中心として民泊や簡易宿所、あるいはホテルやスパリゾートなどの宿泊事業へと本格的に参入する。
その背景にあるのは、賃貸物件の空き室が大幅に増えたことにある。2018年現在では、福岡市内の賃貸住宅の実に2割が「空き室」状態となっており、企業や賃貸オーナーの悩みの種となっていた。この空き室が多いという現状を逆手に取り、民泊や簡易宿所として利用しようというのだ。
今回の業務提携で新たに提供されるサービスの中には、こういった空き室の利用だけではなく、新規民泊オーナーや賃貸オーナーから民泊オーナーへと転換したオーナー達へのサポートも含まれる。同社が創業以来、培ってきた管理ノウハウを活かし、民泊事業に携わるオーナーたちへのサポートを行い、ブランド展開を行う見込みだ。
また、同社が推奨する業務形態は、従来の民泊というよりもむしろ「簡易宿所」の形態である。
主な理由としては、今年6月に施行された住宅宿泊事業法(民泊新法)により、年間の営業日数が180日までに制限されてしまったことがある。この事業形態を押し出すことで、民泊の収益化に悩んでいるオーナーを後押しすることも同時に可能なのだ。
提携を受けた宿所第一号は、2018年10月、博多駅付近にてオープン予定。新たな地域活性化への一手となるか、今後の動向が気になるところである。
参照元:https://www.miyoshi.co.jp/files/optionallink/%E5%AE%BF%E6%B3%8A%E4%BA%8B%E6%A5%ADfin.pdf?2067891695