民家に宿泊し、田舎暮らしや農業体験を行う「農泊」が、大分県の中津市耶馬渓町で始まった。この取り組みは昨年秋から「みどりさん家」という名前でスタートし、現在では3軒がホストとして参加している。
開業のきっかけは、耶馬渓町に農泊を広めたいという市の担当者に薦められたことだという。もともと耶馬渓町は来客が多く他人を泊めることにもあまり抵抗がないこともあり、町のためになるならと開業を決めたそうだ。農泊を始めるにあたり大規模な改装などはしておらず、客室の2部屋に火災報知機をつけた程度だという。
市が農泊の普及に尽力しているのは、昨今流行している滞在型旅行に訪れる観光客を増やしたいためだ。かつては紅葉シーズンに多くの観光客が訪れたが、およそ20年前に11件あった旅館や民宿は現在5件まで減っている。市は今後農泊の参加過程を増やし、古民家整備などで補助金がもらえる地域協議会作りを進める方針だ。